ノミネートNo.002

タイトル:「Meteor Showers・Grand Meteor・Supernova」

 

作者:モノクロさかな
(ECCコンピュータ専門学校 高度情報処理研究学科・ゲームデザイン専攻 4年)
アニメーションとエフェクトが好きな学生です。新しいCG技術が好きなので色々と勉強しています。
 

作品コメント

とにかく注目してもらえることを第一目標としました。
パッと見でもカッコイイと感じられる、スケールの大きいエフェクト、そしてターン制のRPG想定が多いと思ったので、あえてアクションゲーム想定にして目を引くようにしています

審査員コメント

総評:

タイトル名がエフェクト毎になっていて、見る前から「ああ考えて制作しているな」という期待がありました。
エフェクト単体で考えずに、それがゲーム内でどのように使用されるのかを考え、演出全体を構成し、さらには動画ではカメラワークも用意して作成されていて、愛情を感じました。

これはとても大切なことで、「発注内容を正確に理解できる」「発注内容の不備を見つけることができる」「結果成果物が良くなる(100%以上のアウトプットができる)」というように、より良い結果につながります。学生でそこまでできるということはもっと成長できる証です、社会人になっても忘れないでください。未来のディレクターですね。
エフェクトについて緩急の付け方がすばらしい。単純な動きではなく、テンポよく構成されています。

あとは各種アセットの重ね方が丁寧。エフェクトは制作中に足し算になりやすく、結果明るさなどが飽和しがちですが、各要素がきちんと役割を果たすように、視認性バランスを上手にとっています。データ構造的には、部品が多いため、他人が混乱するかもしれません。本体/BG/キャラなど、構成物別に階層セットを分けたほうが良いと思います。

 

S:

波状落とし、良いコンセプトです。「小攻撃だから攻撃1回」ではなくタイミングずらしてコンボ攻撃にしていることで、演出に厚みがでて品質が上がってます。隕石も唐突に出現させずにワームホールを生成しているのもこだわりを感じます。気になる点は、隕石の出る場所はもう少し敵から離したほうが、出現する隕石の大きさとの相性が良さそうです。隕石着弾の破片に重量感がない(小さい破片は良い動き)。あとは爆発エフェクトがテクスチャや大きさが若干大味かなと思います。そのあたりを調整するともっと良くなるでしょう。

M:

長い演出にもかかわらず、良いテンポで構成されています。特に隕石着地後の地面を伝う衝撃演出は白バックにして見せたいものを見せる工夫をしたり、巧みで見ていて身構えるほどの迫力があります。細かい点を指摘するとしたら、隕石などの出現方法が1フレームでパッと現れてしまうので、フェードインなど工夫をすると演出がさらにリアリティ出ますね。

L:

キャラの別空間へ転送させることで、宇宙空間の矛盾を回避するのは良いです。周囲に大きな恒星を流すことでリアリティを出し、超新星演出へつなげるのはただただ感心します。爆発もカメラを意識して少ない構成で十分な見た目が出るように計算されていてゲームでも使いやすい負担のない作り方ですね。爆発の瞬間の色反転やブラックホール周囲の空間のゆがみなど、ツールの機能をフルに活用している点、すごい。