ノミネートNo.004

タイトル:「 Only one Effect」

 

作者:GENZI

(北海道情報専門学校 ゲームクリエイタ科 2年)

北海道情報専門学校ゲームクリエイタ科の2年生です。Unity、C#を使用してゲームの製作をしつつ、

Shurikenを使用したエフェクトも製作してます。テクスチャやモデルはPhotoshop、Illustrator、Mayaを使用し製作しています。今回初めてBISHAMONを使用しました。一か月間という短い期間を設けてBISHAMONの使い方からエフェクトの製作までをスケジューリングして、そのスケジュール通りに動くことができました。

作品コメント

どの規模の魔法に関してもそれぞれにコンセプトを設けて製作しました。小規模魔法のコンセプトは「リアルなものはリアルに作る」です。ファイアボールは、実際に再現するのが困難ですが炎の燃え方などは、実際に見たり調べたりすれば見つかるのでそれらを参考にして製作しました。中規模魔法のコンセプトは「自分だけのレーザー」です。レーザーはこの世の中には作る人の数だけあります。それのどのレーザーにも当てはまらないレーザーを製作するというのを念頭に置いて「自分だけのレーザー」といったコンセプトにしました。大規模魔法のコンセプトは「綺麗で整った魔法」です。エフェクトの制作を行っていく中で規模が大きくなるほどエフェクトとエフェクトのつなぎ目の粗が目立ってくると思ったためこのコンセプトを構えて、エフェクト制作をしました。さらに、色の統一感やある程度大きさを整えることで全体のバランスとりました。

 

審査員コメント

総評:

スタンダードな表現ですが、丁寧に制作しています。これはスケマティック内でもわかります。Node名だけでなくNoden色も使って情報整理してるのは、作業ミスを防ぐことにもなるので小さいけど大切です。各エフェクトの攻撃力の差別化もできています。

惜しい点は、要素の流用が少ない点でしょうか。各エフェクトこだわりがある結果なのだと思いますが、共通要素でエフェクト同士の親和性が良くなります。

ストライプを活用してますね!個人的には一番使いこなすのが難しい部品だと思ってます。にもかかわらず、性能を十分理解して上手に使ってますね、もう少し欲を言うと、UV伸びに対応したテクスチャを作ること。ストライプはパフォーマンス負荷が高めですので、分割点は少なく。

 

S:

ファイアボールなど標準的なエフェクトは、「炎のパーティクルを飛ばすだけ」のような作り方が(プロでも!)多いなか、色々な要素を組み合わせて、タイトル通りOnlyOneになる様に工夫してますね。折角色々な要素を組み合わせているので、もっと尻尾を長くして、各要素を見せつけてあげるような作りだともっと良くなります。攻撃にしては弾の速度が遅いので、2倍以上にしてあげれば尻尾は長くなりますね。ストライプは寿命をもっともっと長くして、エフェクトの軌跡をアピールするように改良すると効果的ではないでしょうか?

M:

火弾数を増やすのではなく、ビームにしてきたのは良いアイデア。エフェクトは単体の品質も大切ですがアイデアありきなので、一般的な想像の斜め上を行くことを常に意識してください。チャージから発射までのテンポも悪くはないです。全体的にはそつなくできているので、ひと工夫すればさらに良くなります。例えば色の使い方ですが、全体的に同じ色相でそろえすぎると、細かい要素が相殺されます。アクセントで補色や色相ずらしなどをして、色数を増やしてみてください。

L:

粒子飛散&収束、魔法陣開放&衝撃などは加減速を上手に用いてみていてワクワクします。エフェクトだけを見ていてもちゃんと作り手のメッセージが伝わることは大切です。粒子の飛散&収束の表現も良いアクセントになっていて、他のレベルの攻撃と一線を画す印象になっています。データ内部もマスパーティクルなど使い分けてますね。気になる点は色です。今までのエフェクトから大きく変わりすぎるため、関連性が失われてます。今まであった炎の印象も希薄になっているので、色を変えるなら段階的に変更するべきです。(MをSとLの中間色にするとか)