ノミネートNo.003

タイトル:「Ice Attack」

 

作者:黒壱 翡翠 (一般)

京都でフリーに活動しています。前回に続いてエフェクトコンテスト参加です。作品は全てペンネームでの制作ですので、作品のファイル名もペンネームにしております。とあるゲームのリメイクをしたいと思いコソコソと活動しています。お仕事、雇い先募集中です。

 

作品コメント

「氷」をコンセプトに制作しました。
IceSは下から貫く単体攻撃
IceMは下から貫きさらに横と後ろから追撃する単体攻撃
IceLは冷気を集めて足下に氷塊を作り相手全体を拘束、下からの氷でダメージを与えるというイメージです。

審査員コメント

総評:

氷は質感や動きなど表現が難しいものですが、上手にまとめ上げています。水晶やグミに似てしまったりするのですが、モデル形状や冷気のエフェクトなどでちゃんと氷に見えていて、氷の冷たい感じを透過加算で表現しているのも一工夫考えているな~と感心します。冷気の雲も過剰な枚数を出さずに、的確に表現していたり、細かい粒子を混ぜて絵が退屈にならない様にしてますね、適度に丁寧に制作していることに好感が持てます。
さらに、スケマティック上でのデータの構成がきちんとしていて中身を閲覧しやすく、Nullなども上手に活用していて結果的にデータの効率が良くなっていると思います。惜しいのは、各ノードの命名が生成時そのままのため、他の人が触ったときに分かりづらい点です。あとはクアッドエミッターを多用していますが、パーティクルやマスパーティクルでも代用できそうな内容のものも多かったので、工夫してみてください。

 

S:

冷気の収束表現で何かが起きる予感を感じさせることや、氷の転送時に周囲にトレイルを出すこと、割れた破片の着地時にキラキラ粒子を出したり、画面の持たせ方が上手です。煙系のテクスチャはパーティクルとして重なったときにかっこ悪く見えないように制作するのはなかなか工夫がいるのですが、とても良く描けてます。
気になる点としては、煙の収束が1点手中しすぎているので、氷の出現との相性が少し良くない。もう少しお互いの関係性を持たせて、氷の出現をうまくぼかすことができれば、演出に重みができます。

M:

全体的な構成とコンセプトは良くできていて、そつなく制作出来ていると感じます。他レベルで使用してるアセットも上手に流用できているので、3つのエフェクトが強い感性性を感じますし、作業効率も良いです。垂直の氷と水平の氷で攻撃の役割が違うように感じましたので、見た目の形状も変えるとよいかもしれません。垂直は敵を凍らせるのであれば、地面に定着しているタケノコ形状が良いと思うし、水平のものは敵を刺すならもっと刃物のような鋭さを形で表現すれば、もっと見る人にワクワクを与えることが出します。あとは最後の破片の飛散ですが、これは演出の締めとしてとても大切です。氷の塊が割れるわけなので、1点から飛散するのではなく、氷の形状に何となくでも合わせて発生させるとイメージがつながります。あとは飛び散る速度、範囲を激しくして、破片着地のタイミングもばらすことで、リアリティが出ますね、ぜひトライしてみてください。

L:

巨大な氷壁が地面からゆっくり出現して、相手の動きを封じてからダメージをあたる流れは良いですね。が、やや表現の落としどころに苦戦しているように見うけられます。ただ大きな氷を地面からフェードインさせるのではなく、もっと痛そうな形状にする(例えば水晶の結晶体のクラスター)、さらに、全形状が均一にフェードインするのではなく、バキバキと氷が大きくなっていくような動きをつけるとそれだけで怖い演出に化けます。あとは、攻撃の方向などは、もっと全方位から畳みかけるような感じにすると逃げ場なしの超強力攻撃になりますね。