ノミネートNo.008

タイトル:「HPいただきます!」

 

作者:はるみ

(一般)

働くエフェクトおじさん

 

 

 

作品コメント

敵 に 闇属性の ダメージを 与える
与えた ダメージの 半分だけ HPが回復する

審査員コメント

総評:これを見たとき楽しすぎて、「キャラを配置して、リアクションやHUD演出をつけてみたい!」と勝手に妄想が膨らむような、見ていて飽きないかわいい演出。ぱっと見欠点が見当たらないような計画されたエフェクトですね。
かわいいけど、ちゃんと攻撃に見えるし迫力もある、これすごいことです。きれいなものやかわいいものって意図しているメッセージになりにくいのですが、エフェクト=加算という認識が強い中、ネガ系の色彩で透過ブレンドで構成して、かわいいけど怖い印象になっています。
合わせて透過ブレンドベースのエフェクトのため、背景の明暗に関係なく一定の視認性を確保していることも、きちんとレギュレーションを理解しているなと感心しますね。
透過ブレンドを上手に活用し、セルアニメな手描き感を出してます。テクスチャのパタチェンを使わずにエフェクトツールの仕組みの中でこれを表現している技術力はほんとにすごいと思うし、考えてすぐに作れるものでもないので、経験/勉強をキチンとしているんだなぁと思います。
あとは、過度に負荷がかかるような作り方をしているわけではなく、適度な力の抜き方というか、素材と要素の流用が上手です。中核になる動きをいくつか用意して、それを繰り返し使う、そのさいコピーに見えないようにうまくランダム化している。モンスターのパックン動作も、2メッシュを変形とスワップで動いているように見せたり、そのメッシュも必要最低限の頂点数(歯の凹凸はメッシュではなくテクスチャのみ)だったり実戦力がすごいです。
あとは演出の構成ですね、ちゃんと発動~地下移動~ドレインまでを見ている人の視線をつなぐ(演出をつなぐ)様にできています。良く練られてるなあと。
モンスターがエナジードレインするときのハートの都度リアクションも小さい部品だけど重要な役割があるので、モンスターのパクパクに合わせて段階的にダメージ受けているようにハートの大きさと色の構成で表現できています。
正直あまり突っ込みどころがない秀作と思います。他の演出も見てみたい!

アドバイス的なところとしては、各レベルの差の付け方、発動、移動、ドレイン どれも十分差異つけられているが、テンポ感と色味が同じすぎるため、違いを見落としやすいのがもったいないので、より危険色にしたり、緩急や演出の重さを感じるテンポにしたりすると、おそらく文句無しの演出になると思います。
テンポ感が良いので微調整程度ですが、中~大演出はもっとドレイン時の余韻を持たせてもよろしいかと思います。パクパクの緩急をつけつつ、全体尺を少し伸ばす、そうしたらハートの演出がもっと見やすくなりますね。
負荷的にも余裕ありそうなので、パーティクル織り交ぜて余韻の強化もできます。