ノミネートNo.006

タイトル:「IcicleMeteo」

 

作者:tktk (一般)

エフェクトアーティストを目指して勉強中の社会人です!前回のコンテストの時は、テクスチャやモデルはまともに作れませんでしたが今回ではちゃんと作れるようになったので満足しています。社会人になってからですが、本当にやりたい事を見つけるのは大事なのだと実感させられます。。

作品コメント

氷柱や、落下する要素をメインとなるイメージで製作しました。また、今回は小規模、中規模、大規模で別れているということですが、単純に強そうにするだけではインパクトに欠けると思ったので。
小規模から中規模、中規模から大規模になるにつれて、目に見えて解る大きな要素を追加してみました。メインとしては、氷柱の落下ですが。氷柱のみを地面から突き刺す。空からではなく、破片が再度落下する。メインとなる要素の他に、この要素を分解したそれぞれの要素を組み込むようにしてみました。基本的にはエフェクトデータ自体が、小規模のものの流用が多いのはそうですが。今回は使用しているモデルも、流用をして作れるようなデータにするように意識しました。

 

 

審査員コメント

総評:

氷が美しい演出に見事に仕上がっていますね、特に3Dアセットの使い方が秀逸です。きっとモデリングが得意なのだなと思います。初見の氷の質感が文句無しの出来栄えで、モデルやテクスチャの作りこみが適度な上に品質が高く見えるというのは、すごいことだと思います。
他テクスチャも一つ一つとても丁寧で、特にFogテクスチャは重複表示されてもスプライト感が出ないように工夫されていてカメラをグルグルして眺めれば眺めるほど楽しめますね!煙系テクスチャは全体の雰囲気になじませるのがとても難しいという認識なので、制作経験が豊富なのかなと感心します。
どのレベルも演出のテンポが良いです。息をつかせない圧倒感と言ったらいいのでしょうか、見ている人に有無を言わせないような作りをしていて、これはこれで一つの見せ方かなと。欲を言えば、隅々まで丁寧に制作されているので、もう少し演出に間を持たせてあげることができれば寄り印象の残る演出になるのではないかと思います。1演出内のフェイズ間にスロー目の「溜め」時間を設けると、より次のフェイズの印象が見ている人に強く残ったりします。あとは、「余韻」です。いろんな要素がテキパキ処理されてしまって、作業的な演出に見えてしまって非常にもったいない!メッシュ系は長時間露出すると粗が目立つので、パーティクル系はメッシュの1.5~2倍の寿命を持たせてみてはどうでしょうか?その場合、一意に寿命を延ばすより、振れ幅を広げる対応がベターと思います。
課題をきちんと理解してますね、背景の明暗に影響を受けないよう工夫されています。通常、ポストエフェクトで行うようなブルーム処理などを専用のテクスチャを用意して空気感を与え、加算と合わせて低明度の透過テクスチャを組み合わせることで、明るい背景での視認性を確保していること、すばらしい工夫です。
破片やパーティクルなど、フェードアウトさせるとき透過を多用せずにスケールで消していることも処理負荷を意識しているなと只々感心です。

 

S:

剣山状の氷が消えるときの処理が少し唐突感あり。粉砕用破片の発生位置や消えるタイミングなのでもっと上手に処理できると思います。パーティクルエミッタでごまかす方法もありかも。

M:

ファイズ1の剣山氷登場、せっかく円状に遅延しているので、もう少しゆっくり見せてあげても良いかと思います。

L:

特にもっと溜め時間を持たせてもよい。後半のつらら生成~突き刺さりの流れは特に、対空時間を長めにとる。構成が他レベルより複雑な分部品が多いために、各要素がなじんで見づらくなっています。フェイズごとに氷の質感というか色感を変えてあげることで、もう少し演出として分かりやすく優しくなると思う。破片の形状を明確に変えても良いかもしれません。(細身の剣山氷の破片はトゲ状にするなど)