概要
BISHAMONは実際のゲーム開発の現場から生まれたデザインデータ作成・編集を目的とした
3Dパーティクルエフェクトツールです。
3Dエフェクト単体のデザインとプレビューの繰り返し作業をCGデザイナーだけで完結させることができます。

BISHAMONの3Dエフェクトは複数の構成要素がツリー構造を織りなすことで表現されます。
BISHAMONを使ったゲーム開発では、3Dエフェクトのツリー構造をプログラムで読み込み、そのデザイン通りのエフェクトを必要な数だけ生成し再生します。
ゲーム開発用組み込みでは、機種ごとのSDK(ゲーム開発用組APIライブラリと専用データへのコンバータ)が必要となります。

ツリー構造を持った3Dエフェクトをデザインするため、ひな形もツリー構造で表現されます。ツリーの枝・葉を構成する部分を「ノード」と言います。
ノードには以下、複数種の「ノード」があります。

 

 

クアッド
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、柔軟な編集が可能な四角形ポリゴンである「クアッド」の放出子です。放出されるクアッド群にテクスチャを適用し、多種多様なアニメーションを付けることができます。
パーティクル
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、クアッドより軽量な四角形ポリゴンである「パーティクル」の放出子です。クアッドより単体に対する編集できる内容は限られます。
ストライプ
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、連続したポリゴンの帯である「ストライプ」の放出子です。

ストライプは帯の幅を形成する対になる2頂点を連続して放出し、その頂点群を元に連続ポリゴンの描画が行われます。また、放出されるストライプに対し、テクスチャを適用したり、様々なアニメーションを設定することができます。

モデル
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、外部からインポートした3Dモデルデータを元にした「モデル」の放出子です。

また、放出されるモデルに対し、様々なアニメーションをつけることができます。

※モデルデータの使用制限
・Collada(dae)ファイル、fbxファイルのみ対応
・テクスチャは1枚のみ貼ることができる
・ワンスキンモデルのみ使用可能
・頂点カラーの設定は使用可能
・モデルアニメーションはできない
・UVスクロールの設定は反映されない(BISHAMONの設定によるスクロールは適用される)
・マテリアルはマテリアルカラー、デフューズカラー、スペキュラーカラー、スペキュラーパワー、自己発光カラーが反映されます。

マスパーティクル
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、パーティクルを大量に出すことを目的とした放出子です。

マスパーティクルは大量に出せる反面、挙動にかなりの制限があります。
フィールドを設定することが出来ませんが、インスペクタより「ゴール」の設定が可能です。
・ヌルエミッターを親にし、階層構造を作ることが出来ますが、他のエミッターと同じようには、「インスペクタの生成」が反映されません。

シンプルパーティクル
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、プラットフォーム固有のパーティクル処理により高速に描画することを目的とした放出子です。

プラットフォームによっては使用できないことがあります。
詳しくはプラットフォーム別機能対応表をご覧ください。

ヌル
エミッター
エフェクトを構成可能な要素のうち、ツリー構造の枝の部分にあたる「ヌル」の放出子です。

ヌルは子に複数のノードを子ノードとして接続できます。

また、BISHAMONでヌルエミッターの子に子ノードを接続し、ヌルを3つ生成する設定をした場合、再生時には複数の子ノードを持ったヌルを3つ放出することになります。

BISHAMONではパーティクル単体をノードとして扱いません。
例えば、BISHAMON上でヌルエミッターの子ノードとして2種類のノードを持たせて、ヌルを3つ生成するように設定したということは、再生時には子ノードをつなげたヌルというものを一つ放出するということになります。

エフェクト
ルート
単体の3Dエフェクトを表すエフェクトのルートとなるヌルを一つだけ放出する特殊なヌルエミッターです。エフェクトルートには見た目に関することをBISHAMONで設定できませんが、プレビューにて確認し、その結果をBMBに反映できる項目もあります。
参照
オブジェクト
すでに作成されたbmslnファイルを使用します。参照先のルートノードの情報は破棄されます。また参照ノードを持ったbmslnファイルは参照できません。

以上のノードを組み合わせてツリー構造を作り、様々なパラメータを設定して3Dエフェクトをデザインしていくことになります。


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